ひきだし
【心の引き出し】
あるプロカメラマンの方が、こういう風景を撮りたいと心の引き出しに仕舞っておく・・という意味の言葉を書かれていて、なるほど・・と印象に残っていた。
すると、たまたまその数日後、まったく別のプロの方が、いろんな写真を見て、いいとか悪いとかわからなくても、とにかくその画像を心の引き出しに仕舞っておくとよい、という意味のことを書かれているのを発見。
蓄積・・・・心の引き出し、心のレンズに・・・・・・いろんなものを仕舞っておく。
写真に限らず、ある言葉・ある場面・あるしぐさ・・・・・心の引き出しに、とりあえず仕舞っておく。
こういう風景を撮ってみたいなあ・・とか、こういう文を書いてみたいなあ・・とか思って、知らず知らずマネをしていることがある。
マネは所詮マネだから、偽者の匂いプンプン。
それでも、それを少しずつ蓄積していくうちに、だんだん自分の色が出てくるのかもしれない。
写真の先生が、よく、ローマは一日にしてならずですよ・・・と言われた。
独学して力を蓄積してきた先生だから、それを聞いたとき、そうやって汗を流してきたんだろうなあ・・・と思っていたけれど、ああそうなんだなあ・・・・と、先日唐突に、改めて実感し直した。
いくら、いいものを教わっても、いい材料が揃っても、素敵な場所に出会っても、それを調理する腕を磨くのは自分。
山だって、いくらいいアドバイザーと登ったとしても、汗をかいて一歩ずつ頂上へ近づくことができるように、体をつくるのは自分。
そういうこと、頭でわかっているつもりでも、実感として感じるまでの時間が長い。
なかなか心が洗練されないなあ・・・と自分のことを思うけれど、それはそれでしかたないわな。
ムリに頭でわかろうとするところが、私の欠点。
でも、それもわたしだから、しゃあない。
ついに一人暮らしを始める長男。昨日引越しのお手伝いをしながら、車の中で、感動した言葉について、ちょっと声を詰まらせつつ語っていたら・・・淡々と息子が言った。
『僕がその言葉を聞いても、当たり前のことを言ってるように聞こえてきて、母さんがどこに感動しているのか、よくわからんなあ。』
よく、この母をコントロールしてきてくれたと、感謝の気持で送り出すことにしよう。
助手席で、『そんなこと、私が言ったら、大変だぞ。”お父さんは私の心をわかろうとしてくれない!”とかなんとか言って。』とぼやいている夫と一緒に。
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